Devil May Cry
概要 |
ベツレヘムに救いの星の輝きし頃
冥府の深き底にて、いと猛き怪魔の興れり。
かの者、荒ぶる物怪を悉く統べて自ら魔帝と称し、
さらには人の棲する現世をも攻め取らんと欲す。
されどスパーダなる万夫不当の魔剣士、
魔帝に叛きてその兵卒を皆斬り、
遂には魔帝をも打ち負かし封印せり。
怪魔の身なるスパーダが同胞に仇なしたるは、
命儚き人の心を惜しみ慈しみたればなり。
彼は戦の後、冥府を離れ現世に住まい、
常人の女を娶り子をもうけるべし。
なれど神の使徒らよ、心せよ。
呪わしき魔帝は二千年の後に縛めを断ち、
再び奇しき力もて現世を侵す宿命なれば。
その昏き戦場にては、
スパーダのもうけし半魔の子こそ
我らが護り手たらん。
ヴァチカン禁書図書館収蔵
『魔界史』(年代不詳)より抜粋
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レビュー |
バイオハザード2や大神、ビューティフル ジョーで有名な神谷英樹が世に送り出したカプコンの看板タイトルの一つ。
今作はその記念すべきシリーズ1作目の作品。
パッケージには『スタイリッシュハードアクション』と銘打っている。
元々はバイオハザード4として開発されていたものだったが、
「これまでにない新しいバイオ」の要求に色々と「やりすぎた」ためにオリジナルタイトルとして開発された経緯がある。
時代は現代。
二千年前に悪魔の身にして正義の心に目覚めた魔剣士スパーダが封じた魔界が再び人間界と繋がろうとする危機に、
偉大なるスパーダの息子ダンテが立ち上がり、戦いの舞台となるマレット島に、謎の美女の導きによって乗り込むというストーリー。
プレイヤーはダンテを操り、銃火器と武器を使って、与えられたミッションの謎を解き、迫りくる悪魔たちをなぎ倒して進んでいく。
このゲームでは銃火器に弾数というものが存在しない。
その為、たとえば2丁拳銃であればプレイヤーがボタンを連打する限り、マシンガンの如く弾を発射する。
一見すればただのヌルゲー要素だが、ここにこのゲームのポイントが隠されている。
それは、ただ敵を倒すのではなく、いかに『スタイリッシュ』に、要はかっこよく敵を倒すかである。
敵の倒し方によってスタイリッシュランクが表示され、D〜Sの間で、敵から得られるポイントの量、
ミッションのランクに影響を及ぼしてくる。
そのため、ただ遠くから銃を撃っているだけでは、大したポイントにもならないが、
ギリギリのタイミングで敵の攻撃を避け、コンボを繋げ、空中に放り上げた敵に、
真下からの弾丸の嵐を叩き込むといった流れで倒せば高ポイントが期待できる。
この敵が落とすレッドオーブというポイントを貯めれば、アイテムとの交換や、自身の強化も行える。
そして、強大な敵との戦闘やピンチの時には、ダンテに秘められた悪魔の力を解放し、
人ならざる魔人と化して強力な攻撃を繰り出すことも可能である。
ただひたすらにスタイリッシュに。
B級映画のようなストーリーとクール&タフを体現するダンテのキャラクターにもぜひ注目して頂きたいところだ。
執筆者:exocetさん
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