機動戦士ガンダム MS IGLOO
概要 |
ジオン独立戦争初期。
「ルウム戦役」と後に呼ばれる艦隊戦に参加する為、試験支援艦ヨーツンヘイムは艦隊決戦砲「ヨルムンガンド」を移送していた。
この部隊にオリヴァー・マイ技術中尉をはじめ雑多な人間たちで構成され、
その中にベテラン砲術長アレクサンドロ・ヘンメ大尉もいた。
ヨルムンガンドは、連邦軍艦隊を殲滅せんと待ちつづける――
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レビュー |
知る人ぞ知る、ガンダム作品の中でも燻し銀の名作です。
ガンダムの映像シリーズとしては、初めてのジオン公国視点になります。
物語は、多くのガンダムファンに人気のある1年戦争。
主体となるのはジオンの秘密兵器。
しかし、どれも1回または数回の実戦試験のみで開発が打ち切られ、
試験パイロット達の命と引き替えに少なからぬ戦果を挙げるものの、 結局は正式採用されずに消えていったものばかり。
でも、それら時代の主流となり得なかった兵器に携わる男達は全身全霊をかけて 技術試験に挑み、そして散っていく……
そんな熱い物語ばかりです。 そればかりではなく、その兵器を見つめる技術士官の青年の報告書が、 何とも哀愁を感じさせます。
テーマソングも相俟って、この作品の良さが引き立ちます。
この作品は2部構成となっており、副題が異なります。
前半3話:『1年戦争秘録』 第1話「大蛇はルウムに消えた」 第2話「遠吠えは落日に染まった」 第3話「軌道上に幻影は疾る」
後半3話:『黙示録0079』 第1話「ジャブロー上空に海原を見た」 第2話「光芒の峠を越えろ」 第3話「雷鳴に魂は還る」
後半はジオン公国の斜陽期である1年戦争末期を描いています。
個人的に大好きなのは、『1年戦争秘録』の第2話です。
「ヒルドルブ……俺は、まだ、戦えるんだ……」
執筆者:へりこ爆太さん
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