2人の原種が別の次元へと魔法で移動をしていた後に残ったのはロードであるサトシと呼ばれる人物と
店の亭主である、侑子だけしか残っていない。

「これで本当に二人切りっきりね、今はサトシと呼べばいいのかしら?」

侑子はまるで何かの確認をするように言葉を発している。


「今はの名前は(仮)サトシでいい、どうせ偽名だし、侑子そうだろう」

2人の間に一種の沈黙が流れたが。

「そうね、それで次の対価と願いは本当にアレでいいのかしら?」

クッス


少しだけ表情が笑ったと思う程度で、サトシがそれに答えた。

「どの道・・・近くで見ていないと、危ないようだから、それにあいつら達にも戸籍は必要だから」

「でも・・・・・・それは、間接的に介入するわよ、貴方も嫌いでしょう、【あの組織】は理を平然と壊しているのだから」


「確かに、嫌いだが、それでも五十年前からも代わらない願いもある。」


サトシの目、ソレはある種の覚悟を決めた者だけが出来る目であり。
その馬鹿を侑子自身も嫌いではない、ただ面倒なだけだ、色々と。

「フッーーー 昔から決まっていた事、道筋・・・でもそれは既に変化している、それでもやるつもり」

「もちろん」

「いいわ・・・貴方の願い叶えましょう、戸籍4っと海鳴市のあの一軒家の対価、かなり高いわよ」

だがその時、サトシには再び別の未来の道筋が突然に襲って来て見えてしまった。

その内容はほっとくと、死ぬ人間達や心ではそれを果たした事で泣いている銀色の髪をした少女の姿が見えたのだ。



「まずは戸籍の分と家の対価だが、少しだけ待ってくれ、どうやら泥棒がその対価を持って行こうとしているようだ」


「見えていた道筋ではなく、別の未来のようね、貴方がそんなにも急ぐようだから、待ってあげるその分も対価として
追加して置くわ」


その言葉が完全に喜んでいた、それは無理もない事だった、対価としてあの魔術師の酒が手にはいるのだ
それもかなりの量を、一流の老舗の酒屋の酒樽全てである。無論何処かの地上に置いているわけではない、

サトシが生前にその魔術師に【例のカード】の手伝いの対価として貰ったものだ、

だか今はてぶら状態である、つまり何処かへと隠しているのだ。それを全てもらえると知っている侑子の喜びは計り知れない。

「それでは少し、行ってくる」

「頑張って〜〜」

もはや侑子は酒を今かと待っている状態である。

そして再びサトシは対価を隠してある次元世界へと跳んだ。







幾つかの世界では既に世界その物が崩壊しており、自らの力を蓄えていた赤い魔力の石の別名
【レリック】は元々はサトシが眠りにつくときに、周りの物が腐敗と壊れるのを恐れて次元と次元の狭間に金庫を造り

その鍵として使っていた。ゆえに幾つか赤い石にはナンバーが振られており

その番号=金庫の番号であり、それを使う事で始めて金庫の扉が開かれるのだ


だが既に滅んだ幾つかの文明・世界に数十個ほど有ったが、その殆どはドクターと呼ばれる勢力に取られている
今回の酒が大量に貯場されている赤石の反応を頼りにその場に着くと既に戦場になっていた。

そのままサトシは力を解放し、両手に魔力を一瞬の内に貯めて、そのままその場に解放した。

その勢いは世界を軽く壊せるほどでは有るが、今回は威力を抑えたので

風がカマイタチになりガジェットは全て切り刻まれて、それを操っていた銀色の少女達と茶色の髪の男性と紫の髪の女性も次々とカマイタチに襲われた、


その初手の攻撃で、胸元から斜めの切られた直後に後ろからも風に着られる始末である。




だがそれより少しだけ時が戻り、管理局が発掘した謎の赤いエネルギー結晶体通称【レリック】が見つかったのだ
その為にワザワザ首都守備隊のストライカーズと呼ばれる部隊をその遺跡に派遣したのだ。

その部隊の名前の隊長はゼストと呼ばれ地上では知らないものはいないと言われる人物の部隊だ。

無論クイント・ナカジマの名前もあるそれは奇縁なのか、

はたまた確定した縁なのかはわからないがそれでもその見つかった次元世界の遺跡へとトランスポーターを使い現地へと跳んだ。


それから30後・・・

遺跡内部 

対象のレリックは確保できたが、そこの遺跡のガーディアンかはたまた密漁団の機械がゼスト隊を襲ってきたのだ。

始めは撃退を出来たが次第に何故かある一定の魔法が使えなくなっていたことに、だれも気づかないまま
戦いを始めていたが、直後それをは起きた、クイントのバリヤジャケットが行き成り消失したのだ。

その驚きを受けて、一瞬だか全ての足が止まった、それがいけなかった
ジャケットが消えたクイントに狙いをつけたのか、その鋭利な刃物が着いた腕が振り下ろされた


【クイント!!】

ゼストがクイントに叫んだところだが時は既に遅い、そのまま切られると覚悟して目をつぶってしまたが何時までたっても斬られた感触はクイントにもない。

『これがもしかして・・・人が死ぬ時に見ると言う、走馬灯かしら、それとも既に・・・』

だがそれは意外な所から正気に戻された。

「なぜ、こんなことをした答えろ、メガーヌ!!」

メガーヌは既に意識を失っている元々召喚師である、防御がいくらかが硬いとはいえ、クイントのジャケットを消した術を持つ機械が相手だ。

事実メガーヌは攻撃を受けた衝撃で跳んでいるだけで時間をかければ意識は取り戻すがその時間がないのだ。

だかクイントも直ぐにジャケットを着なおして、幾つ機械は既にその形状はなくなっている
メガーヌと親しいクイントは激しい怒りをその身体に秘めて、得意のシューティングアーツで仕留めていたからだ


幾ら倒しても、倒してもどんどん沸いてくる、それも際限なく、ゼストも幾らは倒しているが既に時間の問題である。

ゼストもクイントも人である、いつかは体力と魔力に限りが来るが相手はそれがない壊れても別の同系統が新品で襲いかかるのだ。

それゆえに決断も必要である。味方を見捨てる決断が・・・。

だがゼストは誰一人見捨てる気がないのもクイントは知っているがそれをあえて捨てて、逃げてもらわないといけないのだ。

だからこそクイントはこの言葉を発した。


「ゼスト隊長・・・ここは私が引き受けます、ですからメガとともにこの遺跡を脱出してください。」

もはや部隊の召喚者は気絶をしているのだ。
それを守るようにしてストライカーズ級の腕をもつゼクトも守りながら戦うのは流石にきつい。


部隊を全滅させる指揮官より一人を犠牲して2人を助ける指揮官の方が優秀だろう。 

本当は部隊で助かるのが希望だが。遺跡を守っている機械は

【ガジェット4】は何故か魔法が中々聞きにくい材質で出来ている為と一定以上の魔法が消されるのだ
 仕方がない、仕方がない、と割り切ってクイントを見捨てる決意をした。

「すまない・・・クイント」

「いいです・・・それよりも、この事を中佐に伝えてください、そして夫と娘達には約束を破ってごめんなさいと」


クイントはゼストの方には振り向かず、そのことを言い出すとガジェット4に特攻していった。


ゼストも最後の魔力を使い転送魔法でその場を後にした。


それの魔力反応を確認した、クイントは最後の力を使い続けた。

一体・また一体と機械は減り続けているがいまだ遺跡には役50機近くの機械が通路にひしめき合っていた。

「本当に・・・約束は守りそうにないわね・・・ハァーーーーー!!!!」

そのクイントの最後の言葉と同時に通路で戦いがより激しくなり・・・戦闘の音しかしなくなっていた。



だが一方無事に脱出したメガーヌとゼストもナンバーズの襲撃を受けていたのだ既に消耗していたゼストである
消耗すらしていないナンバーズの2人相手には流石に無理であったのだ。

しかもメガーヌを庇ったまま戦っていたのだ無論防戦一方であったがあり銀色の少女の投げだナイフを
ゼストは防ぐが・・・

キン 

だがそれだけでは終わらないのがドクターが作り出したナンバーズと呼ばれる銀色の髪の少女達の固有能力である

振り払ったナイフ・ダガーが直ぐに爆発したのだ、これは流石にゼストも驚き以前にメガーヌを爆風から守るために自らの
身体を張って守っているが逆にそれが余計にゼストに消耗とダメージを蓄積させていく。
それを見ていた銀色の少女は無言のまま再び投げナイフをゼスト達に向かって投げつける

「・・・・・・」

シュ キン キン キン バーン

「クッ・・・このままでは」

ゼストは今までの戦いの中で培っていた戦闘経験の差で何とか銀色の少女から放たれる爆発するダガー系統の刀剣類を
自らの槍で防いでいたが、爆風だけは幾らなんでも槍では防ぎ切れないままゼストのデバイスにもダメージが蓄積されていく。




「逃がさない」


「A級素体2体もゲットできるなんて、ドクターに褒めてもらえるわーー」

銀色の髪の少女と同じ種類のコートを来た女性がゼストとメガーヌのジャマをしていた。


だがそこへ、サトシが現れて風を使い全てを倒してしまった。
それこそ敵味方かまわずだ



「シェルコート」銀色の少女が叫ぶと、コートは防御魔法を展開しているが焼け石に水の状態だ。
無論栗色の女性も

「シルバーケープ!!」と叫び防御を展開して。

「これで私は大丈夫、なんたってドクターが創った物ですも・・・」

ズッサ・・・

だがそれは強大な力の前には余りにも脆すぎる物でしかないし、自らを過信しすぎた報いを栗色女性は
もろに風の魔法を体全体で受けてしまった。

次々襲いかかる風は少女のコートすらも切り刻んでいる。

「オーバーデトネイション!!」

突然の爆発で、風は爆風と共に綺麗に消えてしまった、ただ既に銀色の少女もタダではすまない
至近距離のほぼゼロ距離での爆発の威力を軽減させたのは、自らのコートであった皮肉すぎるないようだ。

無論ゼストとメガーヌも傷つき倒れている。

その最中今まで空中を浮いていたこの惨劇を創った人物が今ゆっくりと地上に向けて降りてきたのだ。


ジァリ

サトシがゆっくりと地上を歩いて、紫色の髪をした女性の近くに落ちてあるレリックが入れてある。
ケースに手を取ろうとした瞬間、サトシの周辺に再び爆発が起きた。

「・・待って・・・それは私達の物だ」

全身から傷つき左目周辺からは血を出している銀色の少女が左手には何本もダガーを持っているがそれだけだ
他の者達は倒れている状況でだ。

「貴様の物でもコイツらの物でもない、元々の持ち主が奪われた物を奪還するために来ただけだ」


「それが貴様の物だと・・・ならば余計に奪い取る」

だがそんな事をしているれば、他の者達が勝手に死んでいくだけだ。それを知っているのか、
もしくは知らないのか先ぼとの爆発でも傷一つ着いていないのだ、銀色の少女もその事は理解しているが勝手に現れて自らの魔法が聞かない相手にいう台詞ではない。

それに相手の力量がわからないのか、それとも・・・ただ単にドクターの命令に従うだけの存在なのかわからないが、自らの命を握られている相手には何かしらの交渉をして
見逃してもらうのがセオリーであり、増援が到着するのならばそれまでは時間を稼ぐなど幾らでも方法はあったはずである、だが銀色の少女はその選択をしないで

【自らが戦って奪い取る】という最も愚かな方法を取ったのだ。

しかも怪我人までいる状態ではその行動は最悪の方向に進んでいくのだ。



「・・・だが、そんな事をしていれば貴様ら達は確実に死ぬぞ」


「私達は人造魔導師の戦闘機人だから簡単には死な・・・」

最後の台詞を言う前に白いコートがボロボロの女性が血反吐を吐き。全身痙攣させ始めた。

「そんなばかな!!!」

「そいつを助けたいなら、対価を払えば治療して助けてやるぞ」


それは銀色の少女『チンク』にとっても魅力的な言葉であった、元々生まれてまもない状態であり
戦闘経験も皆無で戦闘に出たのだ、だからついこのような言葉が出てしまった。


「本当に助けるんだな」

「ただし、対価が必要だ」


「何でもいい、早く助けてやってくれ」


「その願い、叶えよう」

「この者の身体を全て癒せ・・・ホーリーナイト」

サトシは治療魔法をそのコートの女性にかけた、

見る見るうちにそれは直っていきコートもその下で着ていた服も全て直ったのだ。

「では願いを叶えた対価として。貴様の記憶を貰う」

その言葉を聞いた銀色の少女は直後にその場を離れようとしたが。

「!!!」

ドッタ

元々血を流していた少女はそのまま意識を失ったと同時に記憶さえも失ってしまった。



後書きーーーー

レリック
リリカル側では高エネルギー体だったが、元々の役目はそれぞれのナンバーに振ってある
キーの役目を果たしている。 

風の魔法 カマイタチ
両手に魔力をためてそのまま放つ技で今回は威力を出来るだけ落としてる。
本来なら惑星その物を破壊できる威力を持つ

回復魔法 ホーリーナイト

ナイトの名前を持つ魔法だが、攻撃性は皆無でむしろ攻撃を受ける前に回復できるが
それでも今回のように何かしらの対価として必要なために、あまり出番がない魔法の一種である。


例のカード
通称クロウカード 
今では全てがサクラカードなっており、ツバサではケロちゃんや智代などの人物が
別の世界では姫とか企業のシンボルマークになっている。 


リリカルなのはストライカーズのホームページで今回の話に出てきた人物達の魔法等が紹介されています。






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