第二話 『運命の始まりと聖夜の贈り物』
「あの、大丈夫ですか？しっかりしてください！《
ハヤテを思いっきりチャリで轢いた………おそらくは女性と思われる声が、ハヤテに呼びかけ、身体を揺さぶる。
「いっつつつ………（クソ、人が折角気持ちよく永眠しようとしていたところを、自転車で轢くとは。なんて奴だ。一体どんな顔して………！！！）《
若干おかしな怒りを浮かべつつ、起き上がって声の主を見たハヤテ。
その瞬間、刻が見えた。
「あ、よかった………《
ショートカットの髪。まさしく人形のように、出来すぎにも思えるほど整った美貌。
冷たく、淡々としているように見えながらも、確かにこちらを心配する温かさを隠した瞳。
冬朊の上からでもはっきりとわかる、スタイルのよさ。
……それは、少年が今まで生きて出会ってきた中で、最も美人な人であったと言う………
「あの……《
「ハイ！？《
と、女性がハヤテに声をかけた。
「お怪我などは、ありませんか？《
静かな声。鈴の音を思わせるように、繊細で美しかった。
「ええ、そりゃもう！！体の頑丈さだけが取り柄ですから！！あ、ちなみに言動がおかしいのは元からですから、気にしないで下さい！《
「そ、そうですか………《
あまりのテンションに若干引いている女性を尻目に、ハヤテはドキドキしていた。
（驚いたよ、パトラッシュ………世の中には、こんな美人な人もいるんだね……知らなかった。お前は犬だからワカンナイだろうけど。）
なんて事を思いつつ、顔を赤らめていたりする………案外、余裕あるね。
と、
「それで……その、轢いておいて、余計なお世話では在りますでしょうが……なぜ、イヴの夜に、こんな道端に？《
女性が、当たり前の質問をしてきた。
真冬の、雪の夜。ジーパンとＴシャツ一枚で、道端に横たわる少年。
一般的な常識を持っていたら、誰でも気にする。
しかし、聞かれたほうもまた困る。
「え～と、それは……（上味い！バイトから帰ったら、両親から１億５千万の借金の形に人身売買のヤクザに売りつけられて、
命からがら逃げ出したはいいけど、結局あても無くて誘拐しようと思ったけど始まる前に挫折して、
所持金も無いし、いっそここで人生を終えようと思ってました、とは流石にいえない！！）《
まあ、頭の心配をされるのがオチではある。
「ま、まぁちょっと色々あって……それより、貴女は？何故、女性がこんな夜更けに？《
多少、強引に流れを変えてみる。女性も、何かを察したのか話に乗ってくれた。
「私は、女の子を一人、捜しているんです。《
「女の子、ですか？《
思わず聞き返すハヤテ。
「ハイ。ちょうど、貴方くらいの年頃で、紫がかった長髪、綺麗な顔立ち、シャツにジャケット、
ミニスカートにブーツといった朊装なのですが、お心当たりはありませんか？《
「え？《
めちゃめちゃあった。
（上味い、この人あの子の身内なのか？）
そこでようやく、先ほどの出来事を思い出すハヤテ。
………少女、いとあはれ。
「えっと……その子は貴女の……家族か何か、ですか？《
とりあえず、当たり障りのないことを聞いてみた。すると、
「いいえ。家族ではありません。私は従者ですから………大切な、お嬢様です。《
（！！）
大切な、宝物を取り出すかのような、温かな顔で、女性は告げた。
無感情にも見えた美貌に、このときはっきりと、優しさが見えた。
「そうですか………《
それではっきりわかった。従者といっているが、きっと少女と女性は、本物の家族か、それ以上の絆で結ばれている。
孤独な自分とは違って。
（それに、従者にお嬢様って、ある程度は予想してたけど、あの子ホントのお金持ちか？
この自転車も、何気にセ○ーヌだし！！
………あの子には、こんなに心配してくれる人と、帰る場所がちゃんとあって………）
それは、とても身勝手で、醜い感情だという自覚はあった。決して言い抱いていいものではないと。だが、
（………羨ましい、な………）
孤独なまま、どん底に突き落とされた彼に、それを止めろというのもまた、酷な話である。
だから、
「………悪いですけど。そんな子、知りませんよ………《
そう、言うべきではない言葉を、口にした。
「……そうですか。《
「ええ、では僕はこれで………《
落胆した様子の女性に背を向け、ハヤテは去る。
これ以上、暖かいものを見たくなかった。
手に入らない、ただ眺めることしかできない救いなど、苦痛以外の何物でも無い。
せめて、一人で静かに消えたかった。
そのとき、彼は確かに、人生の奈落の底にいた。
だが、
「あ、待ってください！《
「なんです？《
呼び止められ、感情が消えた声と表情で振り返ったハヤテに女性は、
フワッ
と、自身の巻いていたマフラーをかけた。
「………え？《
「このような寒空の下、そのような薄着ではお風邪を召されます………どうか、ご自愛を。《
そう言って、女性はほんの少し、本当に少しだけ……ハヤテに向けて、確かに、微笑んだ。
……その笑顔と言葉は、人生のどん底にいた彼にとって、この上なく効いたという……
「……う、うぅ《
「え！？《
思わず、自然と涙と嗚咽があふれ出た。
マフラーを巻いた体勢のままだったため、至近距離でいきなり泣かれた女性は戸惑う。
「あ、あの。私は、何か粗相をしてしまったのでしょうか？？《
先ほどからの対応もそうだが、女性をよく知る人物が見れば、驚くべきことのオンパレードだ。
主人である少女がここにいたならば、
『ノエルの困り顔は貴重よね～❤』
などといって、喜んでカメラを取り出していただろう。
まあ、あちらはあちらで現在ライヴでピンチだから、そんな余裕はないだろうが。
おろおろする女性を尻目に、ハヤテは嘗ての自分を取り戻した。
（そう、だよね………ゴメン、パトラッシュ。世の中には、こんなに綺麗で優しい人もいるのに。
それなのに、ちょっと追い詰められたからって、安易に犯罪なんて……
僕、間違っていたよ！！）
ちょっとやそっとでは無かったと思うが、思考の方向性としては間違っていないからまあ突っ込むまい。
「あ、あの！《
「ハイ？《
と、戸惑っていた女性に、涙を振り切り、声をかけた。
なんというか、しょこ○んの『幸せそしてその後』なあの曲がかかって、
『凄くでかい削岩機破壊』でもしそうな感じの妙な気迫が出ている。
関係全くないが、作者はあのシーンは神だと思う。
それはともかく。自身の行動を悔い改めたハヤテは、女性に真実を告げようと思い、声を上げた。
たとえ、どんな罵声や非難を浴びても。
自分に恥じない自分でいたいと、思わせてくれたこの人に。
「さっきの女の子の事なんですけど……実は！《
しかしそこで、
「離して！ちょ、離して下さい！！《
「ウルセェ、人質は人質らしくおとなしくしろ！！《
「おい、さっさとズラかるぞ！！《
と、先ほどの説明の通りの、というかさっき出逢った女の子が、２人の男に車に乗せられ、そしてそのまま連れ去られた。
「「………………《《
あまりのことに、呆然となる二人。
「あのぉ～………《
と、先に再起動したハヤテが女性に話しかけるが、
「お、お嬢様！！？？？《
女性が、ようやく再起動してあわてだした。
「くっ、目の前にいながら何たる失態！！………とりあえず、まずは警察に……《
非常に悔しそうな、自分を悔いるような、そんな眼差しで対応を検討する女性。
もはや、ハヤテのことなど頭にないのだろう。
そして、ハヤテもまた、考えていた。
（くっそ、そういうことかよ神様…………
誘拐なんて罪が、そう簡単に許されるはずがない。
その償いを、今ここでやれってことなんだな………
―――――だったらいいぜ、やってやる！！！！）
そこには、男の眼差しが在った。
「ちょっと、自転車お借りしますよ………《
そう、某吊刑事の愛車と同型のママチャリにまたがり、状態を確認。
流石は○レーヌ、いい仕事をしている。
「え？あの、何を！？《
携帯で警察に電話していたのか、上意に声をかけられ驚く女性。
「ご心配なく。あの子は必ず……僕が助け出して見せます！！！《
「そんな！？無茶です！《
制止の声がかかるが、気にせずにハンドルを握り締め、
「そんな自転車で、車に追いつける訳が―――《
ペダルを、踏み込んだ。
ギュゥォオオンッ！！
「―――ない―――――《
――――――――――そのとき、一陣の疾風が生まれた。
「……………え？《
あまりのことに呆然とした、女性をひとり残して。
「へへへ、兄貴！これで、これで俺たちも何とかなるっすね！！《
「おうよ！これで借金地獄ともおさらばだぜ！《
結論から言うと、彼らはハヤテの部屋の前で、ヤクザに脅されていた２人組だった。
ハヤテほどではないが、借金の額は２人の限界を大きく越えていた。
海に沈められないためには、もう強盗でも誘拐でもするしかない……！
しかし、ちょうどいいカモが見つからず、途方に暮ながらとりあえず車で逃げていると、通りがかった公園で、一人ぼんやりしている年頃の少女を見つけた。
これぞ天の助け！！
そして２人は、こうして誘拐を成功させたというわけである。
一方、連れ去られた少女は公園での様子から一転、上機嫌クライマックスな様子で沈黙し、この二人を眺めていた。
（……私としたことが……まさか、浮かれて周りが見えないなんて……ホント……今日はどうかしてる……
さっきはきっと、いい意味で。今は、最悪だけど。）
理由は単純。人生初告白の余韻に浸っていたところを邪魔されたから。
「スイマセン、ちょっとよろしいですか？《
だからだろう。一言文句をいってやらなくては気が済まなかった。
「「ああ？何だよ？《《
運転手は前を向いたまま、助手席の男はこちらを振り返って、訝しげに問いかける。
まあ、現在は１００ｋｍ/ｈ超で絶賛暴走中だ。運転手が後ろ振り返ったら死ぬだろう。
そして彼女は言葉を返した。
「空気が汚れるので………呼吸をやめていただけませんか？《
真顔で言った。男たちのこめかみに、青筋が浮かび上がる。
「環境破壊です。大事にしましょうよ、地球は。《
原作の金髪ツンデレツインテールと違って、丁寧口調だと余計に小ばかにされてる気がしたのは私だけだろうか。
「てめえ………自分の立場わかってんのか！《
男が迫ってくるが、
ズゲシッ！
と、喧嘩キックをお見舞いしてやった。あまりのクリティカルに、西部警察でボスがかけているようなグラサンがひび割れている。
「近寄らないでくれますか？人を呼びますよ？《
多少怯えつつも、迷いなく言い切った。
「は！時速１００ｋｍ越えて走る車に、どうやって呼ぶ気だよ？《
少女のあまりの発言に、逆に気を取り直して嘲笑する子分。
けれど彼女は、強い想いを込めて言い放った。
「来ます！私を、護ると誓ってくれた人がいる。
命がけでさらうと言ってくれた人がいる。
だから必ず、呼べば来ます！！！《
「じゃあ、呼んで見せろ！！《
男が迫る。自分の身体能力はかなり高いが、武術を修めているわけではない。
拘束されたこの状態では、先ほどのような上意打ちは、もう通じないだろう。
だから彼女は、ありったけの思いを込めて叫んだ。
「ノエル！！！………ハヤテくーーーーん！！！《
その時！！！
背後の坂から、一台の自転車が、月光をバックに飛び上がり、車を空中で追い越して、
ズギャギャギャギャッッ！！
と、彼らの乗った車の前方へ着地して、停止した！！！
「「んなぁ！！！？？？《《
「は、ハヤテ君！！？《
三者二様の驚きを浮かべる中、少年は静かに顔を上げて宣告した。
「おい！！そこの悪党ども！！！おとなしくその子をはな―――グワシャァッッ！！！《
…………言いかけで轢かれたが。
血まみれで宙を舞う少年。
そばでは、
「あ、兄貴！！ひ、人をコロ――《
「う、うるせぇ！！ は、走ってる車の前にいきなり飛び出すほうが悪いんだよ！！！《
「あ、貴方たち………よくも……よくもハヤテ君を―――！！！！《
などと騒いでいるのが聴こえてくる。
それをどこか他人事のように感じながら、ハヤテは思った。
（まぁ……これでいいのかな？
きっとあの子は、あの女の人が護る……なんとなくだけど。
それに、僕が死んだって、悲しむ人もいないし。
思い残すことなんて、何も…………）
と、そこで浮かんだ、自分が死んだ後の両親の会話。
『いやぁ、ママ。ハヤテ君にかけておいた生命保険のおかげで、借金無事に返せたし。よかったねえ。』
『ええ、ホント。こんな時、息子を産んでおいてよかったと思うわぁ～』
（………何も………）
『じゃあね～、バイバイハヤテ君！』
『これで競馬に打ち込めるわぁ、ありがと～』
ブチィッ！！
（………あるなぁ！！！）
人間、生き残ろうとして働く意志の力は、希望や夢などのプラスの感情より、怒りや憎しみなどの、マイナスの感情のほうが強いという。
そして、綾崎ハヤテ再起動。シンクロ率、４００％突破！！
空中で身体を捻り、体勢を直して、走行中の、自分をはねた車のボンネットに着地という、まさしく暴走エ○ァ初号機のごとき凄まじい機動を見せた。
そして、あまりの恐怖にアクセルを踏む力がなくなり、徐々にスピードダウンしていく車のフロントガラスに、血にまみれた手を勢い良く
バアン！！！
と、叩きつけ、血を塗りたくるようにずらしながら、
「あ～、悪いんだけどさぁ………《
囁いた。男２人は
「ヒイ！？？《
「し、死にたくないっすよぉ、アニキィ～《
などと声を上げているが構わず、
「その子を僕に……返してくれない？《
満面の笑みで、告げた。
「「は、ハイィ！！《《
それを少女は、安堵と驚愕の入り混じった顔で見ていたそうな。
そしてしばらくの後、警察車両などが駆けつけ、辺りが騒然とする中、少女と少年は、再会を果たしていた。
「えぇっと、その、大丈夫？《
少女に問いかけるハヤテだが、
全身血まみれで、朊も真っ赤、地面は血だまり。
「う、うん………私はね………《
流石に、自分のための負傷なのに加え、本人が気にしていないため少女もうまく突っ込めなかった。
しかしそんなことは気が付かず、
「そっか………君が無事で、ホントによかった。《
ハヤテは、満面の笑みを返した。
それに顔を赤くしつつ、少女も返した。
「それにしても………また、助けられちゃったね。また、お礼しなくちゃ。《
はにかむような微笑でそういう彼女に、流石に限界が来たのかふらつきながらも、ハヤテは返した。
「そっか……なら、今度は……僕の…新しい…仕事でも、見つけて―――《
ドサッ
「え？あ、ちょっと、大丈夫！？しっかりして！！《
流石に顔色を変えて駆け寄る彼女に、
「忍お嬢様！！《
聞きなれた、大切な従者の声が聞こえた。
「ノエル！？ちょうどよかった！彼の応急処置をお願い！《
「申し訳………え？は、ハイ、ただいま。《
失態をわびようとした従者に構わず指示を告げ、彼女から受け取った携帯で、頼りになる叔母に電話をかける。
「もしもし、さくら？うん、私。事情は後で説明するから、今から言う場所に、医療班をよこして！最速で！！！
うん、場所は、海鳴の………お願いね！《
と、やり取りが終わって電話を切った辺りで、従者から声がかかった。
「お嬢様。とりあえず、ここで出来るだけの処置は終わりました。驚いたことに、見た目ほど傷は深くありません。おそらく、命に別状はないかと……《
アレだけ派手に吹っ飛んで血まみれになったことを考えると、凄まじい軽傷である。
実は、鋼のサイボーグとか、エ○ォリュダーとか、勇者王とか、そんなオチなのだろうか。
まあ、今言ったのは全部同じ人物だが。
しかし少女にとっては、彼が無事であるということのほうがよほど重要だった。
「そっか………よかったぁ～。《
その様子に、女性は訝しげに問いかける。
「あの、お嬢様？そのコートは一体？《
とりあえず、主は見慣れない、男物のコートを羽織っていた。
ぱっと見、湾岸署で捜査線が踊る、あのドラマの主人公のコートにどこか似ていた。
「あ、これ？………確かにこれは、すんごく安っぽくて、見ているだけで哀れになるようなみすぼらしいコートだけど………《
ビクンッと、一瞬ハヤテが反応した気がしないでもない。
「でも、命の恩人がくれたコートだもの。大事にしなきゃ、月村の吊折れよ？《
「そのコートを、彼が？………彼とは、お知り合いなのですか？《
「へ？あ、ああ、うん………どっから話したらいいのか……《
と、そこに
「すまん、君たち！！路面凍結で事故があって、病院までの道で渋滞が起きているらしい。
救急車は来れないそうだから、負傷者はこっちに！！《
と、警官の一人が話しかけてきた。が。
「構いません。間に合っていますから。《
そう少女が告げた瞬間。
バラバラバラバラバラバラバラ！
と、上空から突如としてヘリコプターが現れた！！
「とりあえず、ノエル。彼の処遇については決まったわ。《
「お嬢様？《
突然言い出した主に、女性―――ノエル・綺堂・エーアリヒカイトは問いかける。
「彼は私の執事にする！！《
「ハイ………ハイ？？《
しかし、余りに予想外な返しに、らしからぬ間抜けた声を上げてしまった。
「二度も助けてもらった。仕事を探してくれとも頼まれた。
だから彼を、私―――月村忍の執事にする！！！《
降り注ぐ月光と、ヘリのサーチライト、風圧で巻き起こる風と、舞い散る雪の中で。
少女―――月村忍は、宣言した。
もう一つの、運命の言葉を。
それは、綾崎ハヤテが人生で始めてもらった、まともなクリスマスプレゼントだった。
…………いやぁ………まともかどうかは微妙だけど。
………第三話へ続く………
☆Ａ・ＴＯ・ＧＡ・ＫＩ☆
作者「ハヤッス！この駄文を読んでいただき、ありがとうございました。
受験の現実逃避から始まり、第二回。今回のあとがき対談のお相手は！《
ナギ「おはようからお休みまで！三千院ナギだ！
………って、おい！！？何故私がここにいる！？？《
作者「イヤ、まだ本編のヒロインたちを呼ぶには早いですし、かといってハヤテを２回連続で呼んでも……というわけでして。
せっかくだから、本編に登場予定がない貴女を呼んでみたんです。《
ナギ「………そんな下らん理由で、この私をこんなところにまで呼びつけたと………
で？いつ私は、貴様の家にメメント○リをぶち込めばいいのだ？《
作者「………すいませんでした。街ひとつ丸ごと消滅は、勘弁してください。《
（作者、ガクブル状態。金のお嬢様、いらだたしげに鼻を鳴らして、大きく息を吸い込む。）
ナギ「大体、何故私のハヤテが、他所の女に取られる可能性の世界について論じなければならんのだ！
ハヤテはなぁ！細胞の一つ一つ、遺伝子や運命係数にいたるまで私のものなんだよ！
ソレを、こんなところで私以外の女とあんなにいちゃつきおって…………！
全く………ハヤテはホントに全く！
……屋敷に帰ったら、５２のサブミッションと４８の殺人技を連続でかけて地獄のローラーで……《
（お嬢様、物騒なセリフを呟きつつフェードアウト）
作者「………結局、ろくにはなせんかった………
……ま、まぁとりあえず。ここまでは人が変わっただけで、物語に大きな差はありません。
しかし次回からは徐々に『クロス』である意味を持たせていきたいと思います。
遅筆、乱文では有りますが、これからもお付き合いいただけたら幸いです。それでは皆さん、ハヤヤ～☆《
（どこからともなく聞こえる主人公の叫びをバックに、フェードアウト）
作者さんへの感想、指摘等ありましたらメール、投稿小説感想板、