新暦75年のある日のラボ。
イルドは自室の掃除に勤しんでいた。
「これはいらない。これもいらない。これはいる。いらない。いる…………んぉ?」
研究資料やら読み終わったエッチな雑誌とかを分別していたイルドは一つの段ボールの存在に気がついた。
開き、中身を確認。
その段ボールの中に入っていたモノに、イルドは昔を思い出して微笑。
「……懐かしいなぁ」
なかには“赤いマント”と“赤い帽子”、そして“白い布袋”が収められていた。
◆Three Arrow of Gold −Another Story−◆
▼番外編:間違いだらけの初めてのクリスマス▼
−新暦72年・12月19日−
今年の春ごろ瀕死の重傷を追って生死の境をさまよっていたイルドは偶然スカリエッティに拾われ、その後はそのまま家政夫として居候していたそんなある日。
厨房で“ルネッサンス情熱”を聞きながら三時のおやつの支度をしていたイルドは突然ウェンディに襲撃された。
「イル兄、お願いがあるッス〜!」
「ンバァッ!」
突然現れたウェンディのタックルが綺麗にイルドの身体に炸裂し、その身体が回転しながら飛翔。
ついで壁に激突してイルドの身体がピクピクと痙攣。
薄れゆく意識のなか「やっぱり暇なときでも強化スーツ着てないと駄目かなぁ…?」と反省しつつ、さらに「さすが戦闘機人、細腕でも凄いパワーですね…」と感心。
このまま眠ることが出来ればイルドはこの上なく幸せだったろうが、ウェンディは残酷にもそれを許しはしなかった。
「イル兄、寝てる場合じゃないッス! あたしのお願い聞いて欲しいッス!」
落ちかかっているイルドの胸ぐらを掴んだウェンディは容赦無くシェイク。
結果。
イルドの意識は落ちた。
◆◆◆◆◆◆
「馬鹿者が…」
「おバカさんよね〜」
「まったく…」
時刻は三時。
研究に没頭しているスカリエッティとウーノ以外の面子が揃った食堂で、ウェンディの話を聞き終えたトーレ・クアットロ・チンクの年長組の感想である。
その向こうでは。
「イルド、あたま大丈夫?」
「……あ〜…ディエチさんの言い方だと〜…僕がおかしくなったようですね〜…」
「実際お前はおかしいだろ」
「ノーヴェ、そりゃ言い過ぎだよ」
いまだ目を回しているイルドを心配するディエチと、容赦無い言葉をかけたノーヴェをセインが窘める。
で問題のウェンディはと言うと、縮こまって反省。
「う〜…申し訳ないッス…」
先程までの勢いが嘘に思えるほど今のウェンディはうなだれており、さっきのあれは何事かというと。
何のことはない。
「小遣いを使い尽くしたから借りるなどとは……情けない」
だがしかし、トーレの言葉にチンク以外の姉妹たちは思い当たることがあるらしく、ほほを引きつらせて苦笑。
そんな姉妹にチンクはため息。
「何だ、みんなイルドを頼ったことがあるのか?」
図星を突かれた姉妹は明後日の方角を見たり、眼前のアップルパイを食べ始めたりというふうに我関せずを決め込む。
さすがにトーレもため息をついたところで、やっとイルドは復活。
「で、ウェンディさんは何を買おうとしたんですか?」
目が回っていたために先程までの話しをイルドははっきりと覚えていなかったので問い直すと、ウェンディは楽しげに笑って意味も無くVサイン。
「“天の道を行き総てを司る”ヒーローのベルトが欲しいッス!」
直後。
トーレ・チンク・イルドの三人は勢いよく紅茶を噴いた。
もちろん咽せる。
三人が咽せているなか、セインが楽しげにウェンディに続いた。
「なら私は“地獄兄弟”のベルトが欲しいな〜」
さらにディエチも。
「じゃあ、私は“これはちょっとした冒険だな!”が決め台詞のヒーローの変身アイテムが欲しい」
何やら危険な気がしてきたので流石にイルドが挙手して、制止。
「いやいやいや、ちょっと皆さん落ち着いて。いきなりギリギリなネタしないでください。僕にも心の準備がありますよ?」
ついで深呼吸して気持ちを落ち着かせたイルドは一言。
「では僕の心の準備が出来たのでギリギリトークしてください」
イルドの言葉にトーレとチンクがまた咽せるが無視。
今度はノーヴェが。
「ん、アタシはDSの“ポ○モン”」
さらにクアットロが。
「MGの“スペリ○ルガンダム”ね〜」
そこで思わずイルドが。
「二人ともストレートですね! あとクアットロさん、それ難易度高すぎ!」
「そこに突っ込むのかイルド!」
やっと復活したトーレが突っ込むがイルドは平然と。
「いやぁ、いいじゃないですか。みんなが何に興味あるのか気になりますし」
言葉を句切り、トーレとチンクに向けてイルドは微笑して。
「で? トーレさんとチンクさんは何が欲しいんですか?」
いつの間にか流れが“欲しいモノ暴露大会”になっており、二人の年長者は渋々ながら答えた。
「……私は“花○慶次”の全巻が欲しいな」
「いきなりですねチンクさん……トーレさんは?」
問うと、トーレは言いにくそうに小声で。
「…………ツ……ケット」
「はい?」
聞き取れなかったイルドが笑顔で問い返すと、トーレは顔を真っ赤にして叫んだ。
「フルーツ○スケットのコミックスだ!」
一瞬にして空気が静まりかえり、きっかり一秒後。
大。
爆。
笑。
食堂にセインとウェンディの笑い声が響き、イルドも声を押し殺して笑う。
そして三人が笑っているなか、気づかれないようにクアットロとディエチ、ノーヴェの手を引っ張りながらチンクの四人が食堂を出て行く。
四人が食堂を出てから数秒後。
トーレの怒声とともに、食堂が揺れた。
◆◆◆◆◆◆
トーレの怒りが食堂で爆発して四日後の12月23日。
久々にルーテシアが訪れたその夕食時。
「今年も残りわずかですね」
「そうだねぇ、イルド君を拾ったのがつい先日のことに思えるよ」
「あははは、そうですね〜。いつの間にか家政夫になっていましたしね〜」
食後のデザートとして用意した“フルーツタルト”を食べながらイルドはこの一年を振り返る。
四月末日、義手と義眼の治療請求書に書かれた“数字”に意識が遠のく。
五月、ウェンディのライディングボードに、意味も無く轢かれる。
五月中旬、何故かルーテシアが召喚した虫に襲われる。
六月、偶然クアットロとディエチの着替えを目撃し、砲撃される。
七月、セインのディープダイバー体験中、壁のなかに取り残される。
八月、ノーヴェに着替えを覗かれたイルドが悲鳴をあげる。
九月、夜食が欲しいと言われたので定番のカップ麺を用意したら、ウーノにボコられる。
十月、トーレの訓練に付き合わされて、臨死体験。へんな河を見て帰る。
十一月、チンクとルーテシアに料理を教える。
思い出したイルドは泣きたくなった。
「……微妙に物理的に痛い記憶ばかり鮮明に思い出すのはどうしたものでしょうか?」
「知らん」
「知りませんわ〜」
トーレとクアットロに一蹴され、イルドは沈黙するも気を取り直して。
「そういえば皆さん“クリスマス”って知ってますか?」
ミッドチルダでは聞いたことのない名前にウェンディが率先して挙手。
「なんスか、その“苦しみます”って?」
「さすがウェンディさん、ベタなボケをしてくれて意味も無く安心しましたよ」
「で、そのクリスマスとは一体何なのだ?」
いきなり脱線しそうなところをチンクが戻して一同の視線がイルドに注目し、なれない注目にイルドは苦笑しながら答えた。
「いえ、僕も詳しい話しは知らないんですが“地球”という星で十二月に行われるお祭りらしいです」
興味のない管理外世界のことなど知らない姉妹とルーテシアは目をキョトンとさせて沈黙。
「どんなの……?」
今までタルトを食べることに集中していたルーテシアに問われてイルドは笑顔で説明。
イルドの説明を要約すると。
・神様か何かの誕生日らしい。
・二日間ほど盛大な祭りを開くらしい。
・23日だか24日だか25日だからしい。
・七面鳥とケーキを“必ず”食べるらしい。
「あとはですね〜変なおじさんが欲しいモノをプレゼントしてくれるらしいですよ〜」
瞬間。
「詳しい説明を要求します!」
「そこんとこ詳しくッス!」
セインとウェンディの目つきが変わり、年長組は肩をすくめて苦笑し、イルドも予想通りの反応だと微笑。
「え〜と…確か“サンタロス”とかいう名前でしたっけ。一年間のなかでもその日しか現れないというとってもレアな人らしいですよ」
「で、どんな人なの?」
「ディエチさん良い質問です。そのサンタロスという人物は赤い帽子と服を着ていて、大きな白い袋を持っていて、さらに空を自由自在に飛ぶ“トナカイ”と呼ばれる動物に乗っているらしいですよ」
「トナカイとは鳥なのか?」
「違うそうですよチンクさん。角を生やした四足動物で羽は無いらしいですが、空を飛ぶとのことです。しかもその速さは音速を超えて光速に達するとか達しないとか」
「なんか重要なところが曖昧ね〜」
クアットロが突っ込むがそれを流してイルドは続ける。
「で、そのサンタロスですがそのクリスマスの深夜に、家にそっと忍び込んで子どもたちにプレゼントを置いてくらしいです」
「なぜ昼間のうちに置いていかないんだよ?」
「たぶんシャイな人なんじゃないですか、ノーヴェさん。それでここからが問題なんですが、今説明したのって全部が都市伝説のような“噂”ばかりだということです」
「何が言いたいんです?」
紅茶を一口飲んだウーノの問いに、イルドは右手を左ほほにあてて。
「いいですか? すなわち誰もサンタロスの姿を“見た”ことがないんですよ」
一同が理解できずに沈黙して、イルドは声のトーンを落として語る。
「サンタロスが現れるそのクリスマスという日は、子どもたちは早く寝ないといけないとのことです。どうやらサンタロスは自分の姿を見られるのがよっぽど嫌いらしくて、ぐっすりと寝ている子どもにしかプレゼントしないみたいですよ」
「……見たらどうなるの?」
「とっても良い質問ですよ、ルーさん。噂ではサンタロスの赤い服は、夜更かしをしてその姿を見た子どもたちの“血”で染まっているとかいないとか。確認できないのでよくわからないのですが、赤くない服を着たサンタロスもいるらしく、おそらくは返り血を浴びる前ではないかと思います」
ちょっと前まで楽しげだった話しが、一気に血なまぐさいモノに変わりセイン・ウェンディ・ノーヴェの顔色が気のせいか青くなっており、それを見たイルドは両手を打って快音。
一転して声を軽めにして笑顔。
「まぁ、早く寝ればいいだけですから何の問題もないでしょうし、ここはミッドチルダ。空を飛ぶトナカイも流石に次元を越えることは出来ないでしょうよ」
朗らかに笑うラボの家政夫はさらに楽しげに。
「まぁ、明日はそのクリスマスに倣ってご馳走を作るんで、皆さん今日は早めに寝てくださいね」
そして、解散してから数時間後の深夜。
ラボの住人が夢の世界にいるなか、イルドはひとり厨房で明日の仕込みと“これから”の準備をしていた。
厨房の奥に隠しておいた段ボールを引っ張り出して、開封。
そのなかに入れておいた“赤いマント”と“赤い帽子”、そして何かが詰まった“白い袋”を確認して、イルドはいたずらっ子特有の人の悪い笑みを浮かべた。
それらをテーブルに並べたイルドは“ベルト型デバイス”を取り出して、勢いよく腰に装着。
ついでポーズを取り。
「変身!」
蒼い光りに包まれたイルドの身体に瞬時に“試作型プロテクトデバイス”のアーマーが装着され、一つ目の仮面の戦士がその姿を現す。
『いやぁ〜“タイプU”の初使用がサンタロスとは思いませんよね〜』
のんびりとした声でそう言いながら、イルドは準備したマントと帽子を装着し、鏡に映った自分を見て確認。
『……赤い帽子にマント、そしてプレゼントを入れた白い袋。どこから見ても今の僕はサンタロスですね。うん、変なところもない!』
おそらく地球の人々が見たら全力で総てを突っ込むだろうが、幸か不幸かこのラボには地球人はおろか地球文化に詳しい人間はいなかった。
拳をグッと握りしめた一つ目の自称“サンタロス”はプレゼントを詰め込んだ袋を背負い、厨房を出て行った。
まずはウーノの部屋へ向かったイルドは、起動していないガジェットTの後ろに隠れて確認。
『……寝ているみたいですね、まぁ流石に部屋に忍び込むのは色々と僕の命が大変危ないので扉のまえに置いて行きましょうか』
忍び足で音をたてないよう気をつけながらイルドは目標のウーノの部屋に辿り着くと、これまた音をたてないよう気をつけながらウーノ宛てのプレゼントの入った小さな袋を置く。
ついで素早く離れたイルドは、同じように他の姉妹の部屋の前にプレゼントを置いてはすぐに逃げるを繰り返した。
そしてルーテシアの部屋のまえ、最後のプレゼントを置いたときにそれは起きた。
『………ふ〜これで終了〜…』
イルドの気が緩んだ瞬間。
「誰だ!」
チンクの鋭い声とともに、風を切る鋭い音。
確認するまでもない。
チンクがナイフを投げた音である。
即座にイルドはダッシュで逃走し、チンクがそれを追撃しながら姉妹に通信。
「侵入者だ!」
しかし返ってきた言葉は。
『………チンク姉、たぶん…それ、サンタロス…じゃないかな?』
セインの何とも言えない言葉に思わずチンクの足が止まり、続いてトーレからも。
『……部屋の前にプレゼントが置いてあるぞ』
さらに。
『うひょ〜“天の道を行く人”のベルトッス! 感激ッス!』
次々と姉妹たちから届くプレゼント報告にチンクの動きが完全に止まる。そして、最後にウーノから。
『侵入者が入った痕跡はないわ……』
チンクが首をかしげた直後。
「どうしました〜チンクさ〜ん」
「……ん、イルド…か?」
フライパンを手に慌てた様子でイルドが現れた。走ってきたらしく、息は荒れた上に肩でも息をしている。
「…チンクさんの声が聞こえたから何かと思いましたよ〜」
息を整えてから間延びした声で言って周りを見やるイルドに、毒気を抜かれたチンクは肩をすくめて。
「…いや、サンタロスがプレゼントを置いていったみたいだ。私も部屋に戻って確認してから寝る。お前は?」
「さっきまで料理の仕込みをしていたんですけどね、僕ももう寝ます」
笑顔で告げるイルドにチンクも瞳をしならせて。
「そうか、ではお休みだな」
「お休みなさいチンクさん。いい夢を」
「お前もな」
軽く手を振って別れ、去りゆくチンクの後ろ姿を見送りながらイルドは心のなかでガッツポーズ。
そして、部屋へと戻ったイルドはサンタロスの衣装をしまってから眠りに落ちた。
◆◆◆◆◆◆
その翌朝。
食堂はいつもよりも賑やかだった。
「サンタロスさんはいい人ッス〜。ベルトとイルカのぬいぐるみをくれたッスよ〜」
「私は“冒険”の変身アイテムとカワウソのぬいぐるみだった」
「セインさんはねー、モグラのぬいぐるみだったよー。あ、もちろんベルト付きね」
「チンク姉は? あたしのはポ○モンとウサギだった」
「ん、姉はアライグマと慶次全巻セットだ。トーレは?」
「わ、私は……全巻セットと猫だった。ところでクアットロは?」
「部屋にこもって何か作っているわ。ちなみにクアットロはキツネで、私のはクマだったわ。お嬢様は何を?」
「ん…服とカンガルーの親子」
女性陣の賑やかな談笑を微笑して見つめていたスカリエッティは、紅茶を飲むイルドに向けて。
「色々と大変だね?」
「何がですか?」
「色々だよ。ちなみに私はヒツジのぬいぐるみだったよ。いったいサンタロスはどんな選び方をしたのか興味がわくよ」
意地悪そうな笑みを浮かべるスカリエッティに向けて、イルドは肩をすくめて。
「なら来年のクリスマスにでもサンタロスに聞きましょうか。彼は一年に一回しか現れないそうなので。ちなみに僕はエイのぬいぐるみです。あとで部屋にこもっているクアットロさんにお茶でも差し入れますかね〜」
「イルドちゃ〜ん、私にも紅茶くださるかしら〜」
噂をすれば何とやら。
プラモ作りで疲労したクアットロが手近な席に腰を下ろしてお茶を催促し、イルドは苦笑しながらお茶の準備。
そんな穏やかな日があった。
◆◆◆ 悪ルドと良ルドの後書き座談会 THE番外編 ロケ地・ラボの食堂 ◆◆◆
眼帯付けた良ルド(TAG版)
「はい皆さんクリスマスおめでとう! 僕イルドです!」
義眼の悪ルド(TAG−AS版)
「はい皆さんクリスマスおめでとう! 僕イルドです!」
良ルド
「しょうじきもういつもの前振り面倒なのでさっさと逝きましょう。はい、今回はいきなり番外編でしかも過去のお話でしたが、まぁあれですね。いろいろ間違えてますね。おもに日にちとか」
悪ルド
「まぁ、知らない文化圏の話しをしたらどこか偏見とか入るのはお約束(?)ですし、そんな管理外世界の文化なんてミッドチルダじゃわかりませんよ! 実際僕ら次元世界でも地球と言ったらスシ・ゲイシャ・七人のサムライガンマーンですからね」
良ルド
「そういえば、皆さんに配ったプレゼントは全部“地球製”のモノですよね。どうやって仕入れたんですか?」
悪ルド
「そんなん決まってるじゃないですか。次元密輸ネットショップで有名な“MAZAKON”ですよ! 本やら玩具やら何でも取りそろえて便利ですよ〜。しかも今なら購入すれば“購入した分だけ”意味も無く何故か“プリンタ”がついてきてお得感倍増ですよ?」
良ルド
「知らんがな……て、購入した分だけ!?」
悪ルド
「そうですよ〜」
− 平然とした悪ルドのまえで、良ルドは意味も無く指折り数えて −
良ルド
「え、購入した分だけってことは…一個ならプリンタ一個ついてきて、もし十個買おうモノなら……」
悪ルド
「はい、もれなく十個のプリンタがついてきます」
良ルド
「バカですね“MAZAKON”!」
悪ルド
「しかも値段と種類に関係なく必ずついてきます。だからCD一枚でも、コミック一冊でも、必ず一台ついてきます」
良ルド
「さらにバカですね“MAZAKON”!」
悪ルド
「もちろんすべて地球製ですからミッドでは使えません」
良ルド
「嫌がらせですか“MAZAKON”!」
悪ルド
「しかも“MAZAKON”は返品不可なので受け取ったら最後です」
良ルド
「マジ最悪ですね“MAZAKON”!」
悪ルド
「ちなみにこのキャンペーンが不評のうえ、管理局が検挙したせいで新暦75年現在の次元密輸ネットショップ“MAZAKON”は営業停止を食らいました」
良ルド
「やられたんですか“MAZAKON”!」
悪ルド
「さらにどうでもいいお話ですがミッドチルダでは“クーリングオフ”は適用されません。購入する際は“本当に必要なモノか”見極めてから購入してください。間違っても衝動買いはしないようにお願いします」
良ルド
「イヤイヤイヤイア、別次元の僕さらっと嘘言わないでください。さすがにクーリングオフはあります…たぶん」
悪ルド
「なにゆえ語尾弱気になりますか別次元の僕?」
良ルド
「いや、さすがに公式でもこんなしょうもないことをしませんからね〜。そこは二次創作ということで…許してください!」
悪ルド
「んん〜聞こえんなぁ〜」
良ルド
「そういうネタしない別次元の僕」
悪ルド
「ちなみに去年のプレゼントの一例ですがディエチさんは“ガンダム○ュナメス”でした。やっぱり狙い撃つのに心の琴線が触れたんでしょうか?」
良ルド
「聞いていないし知らんがな」
悪ルド
「今年は“ケル○ィム”でしょうかね」
良ルド
「知らんがな」
悪ルド
「まぁ、とりあえず別次元の僕にも聞いておきましょうか。はい、別次元の僕はクリスマスに何が欲しいですか?」
良ルド
「シャマルさんからの返事が欲しい…」
− 悪ルド、にっこり笑って −
悪ルド
「はい、別次元の僕は何が欲しいですか?」
良ルド
「だから返事……いえ、いいです。そうですねー、僕は“無念お砲塔”が欲しいです。わからない人はググってください。ところでウーノさんにはぬいぐるみの他に何をプレゼントしたんですか?」
悪ルド
「あーそれはですねー……明るい家ぞ」
− 突然、空間通信が開かれてウーノの姿を映す −
ウーノ
「…………」
− にっこりとウーノは笑って通信終わり −
悪ルド
「はい、それでは最後に恒例のを一発」
良ルド
「あの…」
悪ルド
「はい、それでは最後に恒例のを一発」
− 悪ルド、声のトーンをおとして −
悪ルド
「お・ね・が・い・し・ま・す・ね?」
良ルド
「うす。拍手を送ってくださる方々にお願いします。拍手はすべて管理人リョウ様が手作業で振り分けてくださってます。ですので拍手を送る際は
お手数ですが“作者名”もしくは“作品名”などをご記入くださるとリョウ様のご負担が減るのでお願いします」
− 二人、声を揃えて −
「「よろしくお願いします」」
良ルド
「えーではいつも通りぼく良ルドと」
悪ルド
「ぼく悪ルドがお送りしました〜」
− 終了 −